- DJサチコ
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ミックスナッツを食べる時、いつも気になっているものがある。
塩味でカリッとした食感、他のナッツとは一線を画した「明らかに揚げている」何か。
「あれって何なの?」と夫に問うと、「知らない。でも一番好き」と言う答え。こういう細かいところの好みが合うことは、夫婦円満の秘訣になり得るのか。
それは我々夫婦の様子をあと10年くらい具に観察すれば結果がわかるかも知れない。
いい歳した大人が2人、よく分からないものを美味い美味いと口にしているわけだから、
我ら二人の食品リテラシーはお世辞にも高いとは言えない。
しかしまぁそこそこの人生経験を経て、若輩者とは言え人としてはもう若手と名乗るのはちょいと厳しくなってきているくらいの私だ。
多分、あの味といい雰囲気といい、とうもろこし的な何かだろうと予想はつく。
ネットで調べてみた。
とうもろこしだった。
ジャイアントコーンと言うらしい。
とうもろこしの品種の一つで、日本では揚げたりポン菓子にしたりして食べている。
ジャイアントコーンと言えばどちらかと言えばアイスを想像しそうなものだが、この2つに特に関連性は無さそうだ。
強いて言うならアイスの上のチョコレートにはナッツがふりかけてあるので、共通の友人としてナッツが居る、みたいな感じだろうか。
アイスのジャイアントコーンが登場したのが1978年。
それまでは「グリコーン」とか「ジャイアンツコーン」とか、違う名前で前身となるものが売り出されていたようだ。
グリコーン時代には高価すぎて売れず、ジャイアントコーンになってからは自主回収まで起こったりと意外と苦労している「ジャイアントコーン」。
同じ名前のものがこの世に二つある、というのは、今の時代は不利かもしれない。
ジャイアントコーンが売り出された1978年にはどうでも良かったかもしれないが、現在は検索した時どちらが上位に来るかがモノを言う時代だ。
私が「ミックスナッツ 揚げたやつ」で検索してアレが「ジャイアントコーン」だったことが判明したわけだが、「ジャイアントコーンってつまり何なんだよ」と検索してアイスととうもろこし二つが並んだら、そりゃ「アイス食いてぇ」となるわけで。
ここで夫に「ジャイアントコーン買ってきて」と頼んでミックスナッツでも買ってこられようものなら激おこプンプン丸なわけで。
つまりジャイアントコーン(とうもろこし)は一回ビジネスチャンスを失っているのだ。
そういう熾烈な闘いがネット上で毎日繰り返されている。
よほど自分の打ち出すものに自信が無い限り、他と被らない名前をつけるのが現代のネットリテラシー高めの人間の嗜みである。
ちなみに、私が作っているポッドキャストは「夜分遅くに失礼します」というタイトルだが、
密かに「もっと名前を捻ればよかった」と後悔していないわけでもないのであるからして。